LECTER_vol02
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驚くのは、ここのスタッフは「中川政七商店愛」がハンパないこと。一つひとつの商品を、まるで自分が作ったかのように説明してくれる。聞いていると全部欲しくなるから恐ろしい。日本には昔からの「良い物」がたくさんある。それはなんとなくわかってるし、失ってはいかんともなんとなく思ってる。だけど、具体的にできることなんて見つけられないまま、小さな伝統が日々消えていく。元々は奈良晒の商いからその歴史が始まった中川政七商店のビジョンは「日本の工芸を元気にする!」ということ。店頭には食品・雑貨・衣料などとても幅広いけれど、素晴らしい技術があるのに現代で「売る技術」を持たない人たちの生み出す製品を、プロデュースしたり全国で販売したりして「存続させる」という商売をしている。機械製より割高なものも多いけど、品質は比べ物にならないくらい良い物が多い。こういう「高くても良い物」を使うことが、私にできることなのかもしれない。日本の文化や伝統工芸を大切に守ってきたのはこういう商売人なのかもしれない【 中川政七商店 】T-SITE 1号館 1F

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